イベント詳細
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8月6日(木)出張サイエンスラボ~日本大学ツアー~
野菜のDNAを取り出してみよう!
小学校高学年の生徒たちは、生物資源科学部・くらしの生物学科にてDNA抽出実験をしました。
実験室に入ると生徒と保護者の方も白衣に着替えて、さっそく講義を受けます。
今回はブロッコリーから"DNA"を取り出すとのことでしたが、生徒たちには初めての言葉でした。
「DNAは細胞の中にある、遺伝子情報をもったものです。...見た目は、長いひもです」実験操作は大学生と同じように、教授から教えてもらい、自分でノートを取りました。
手順をしっかり確認したら、実験スタートです。
薬品を使うので、しっかり防護メガネをしました。
まずはブロッコリーの花蕾(からい)と呼ばれる部分をはさみで切り落とします。
それを冷やした乳鉢に移して、いよいよ液体窒素登場!
「煙が」-198℃に凍らせてすりつぶすことでブロッコリーの細胞壁をこなごなにします。
「抹茶みたい...」粉状のブロッコリーを遠心チューブに入れ替えて、DNAを抽出する薬品を入れてもらいます。
そのチューブを遠心分離機で高速回転させることで、DNA以外の余計なもの(タンパク質)を取り除きます。
上の層にDNA、下の層にクロロフィルといった緑色の色素が入っています。
抽出できたDNA液を別のチューブに移し、さらに薬品を加え、振ります。
「なんか、白い糸みたいなものが出てきた」それを釣り針のように曲がったガラス管ですくい上げると、
「つれた」
教授の言うとおり、白くて長いひも状のDNAがつれました
小さなチューブに入れて観察しました。
実験後の質問タイムでは、こんな質問が出ました。
「大昔は種がなかったのに、なぜ植物が生えてきたのですか」「地球ができたばかりのころは、今のような地上にいる植物ではなく海の中に"ラン藻類"という植物がいました。これが植物の始まりです。そのころの地球では、海は鉄のせいで今のような色ではありませんでした。ラン藻類が光合成をすることで酸素ができ、現在の海やオゾン層ができたのです。」
植物は地球の歴史に大きく関わっていることが分かりました。まるで本物の大学生になったような満足感が得られた一日でした。
安斎寛教授、日本大学スタッフの皆様、貴重な経験をありがとうございました。