実験レビュー
-
ドクターコース(小学5~6年生)「葉脈標本を作ろう」
今回のテーマは葉脈標本を作ろうです。
植物にある葉脈には、どんな働きがあるのでしょうか?まず最初に葉のつくりを確認しました。
葉は、葉身・葉へい・たく葉の3つの部分があります。葉脈が見られるのは葉身です。
そして、葉脈は根から吸収された水や光合成で作られた栄養分の通り道で、茎の維管束と繋がっています。最初の実験は、水生植物であるオオカナダモ(アナカリス)に葉脈があるかどうかを確認しました。
葉身の中央に1本の葉脈があることが確認できました。
さらに、オオカナダモの葉を熱湯と無水エタノールに入れて脱色し、ヨウ素液をかけました。
肉眼で観察した後、顕微鏡でも観察してみました。
[
縦に1本の葉脈があり、その両端に黒っぽい粒が確認できました。
このことから、水生植物も光合成ででんぷんを作っていることがわかりました。次に、ほうれん草を使用して水の移動を観察しました。
ほうれん草を赤色の色水につけて、暫く置いておきました。
20分程してから、葉をちぎりました。
肉眼でも葉脈部分が赤く染まっていることが確認できましたが、顕微鏡でも観察してみました。
枝分かれした葉脈全体が赤く染まっていて、葉脈が水の通り道であることが確認できました。最後に榊の葉で葉脈標本を作製しました。
そのままでは葉肉が硬いので、事前にアルカリ性の水酸化ナトリウム水溶液で煮込み、クエン酸で中和したものを使用しました。
これを歯ブラシで優しくトントンと叩いて葉肉を取り除き、葉脈だけにしました。
そしてラミネートをして葉脈標本の完成です
葉脈を見てみるとハート型がたくさん並んでいるように見えますね
植物によって葉脈の模様が違うので、ぜひ他の植物の葉脈も観察してみてくださいね。栄光サイエンスラボ 吉祥寺校