実験レビュー
-
ドクター・中学受験コース(小学5~6年生)「植物と光合成 ~光と葉緑体~」
実験テーマは『植物と光合成 ~光と葉緑体~』です
今回は、葉緑体の役割について学びました。植物は光エネルギーを利用して、二酸化炭素と水からでんぷんを作ることが出来ます。また、その時に酸素が出されます。この働きの事を光合成といい、それを行う場所が葉緑体です。
葉緑体の中には葉緑素という緑色の色素が含まれています。 葉緑素があることで、植物が緑色に見えるのですね今回の実験では、シソの葉をそれぞれ4つの条件で処理をした後、ヨウ素液を用いてでんぷんの有無を調べました。
【実験1】
まず、十分に光を当てたシソの葉をお湯につけました。
少し葉の色が出てきてお湯が緑色になりましたが、取り出した葉を観察しても、色の変化はほとんどありませんでした。
お湯につけたことで葉は柔らかくなりましたが、緑色が残ったままなので、ヨウ素液をかけても色の変化が分かりにくかったですね。【実験2】
そこで、お湯につけた後、エタノールで湯煎をしてみると...
なんと、エタノールが緑色になりました葉をエタノールから取り出して水ですすぐと...
葉の緑色はとても薄くなり、白っぽくなりました。さらに、ヨウ素液をかけて5分ほど置くと...
光が当たっていた部分だけ、濃い青むらさき色になりました。
【実験3】
ちなみに、葉をお湯につけずにエタノールで湯煎をすると...
エタノールはあまり緑色になりませんでした。
シソの葉に緑色が残っていたため、ヨウ素液をかけても色の変化が分かりにくかったです。【実験4】は光を当てなかったシソの葉を使って、【実験2】と同じ方法で実験しました。
今回の実験結果はこちら↓
【実験1】と【実験2】より、 エタノールによって葉緑素を取り出せること。
【実験2】と【実験3】より、お湯につけることで、エタノールによって葉緑素を取り出しやすくなること。
【実験2】と【実験4】のヨウ素液をかけたときの色の違いより、 光が当たることで、葉の中にでんぷんが作られること。
それぞれの実験結果を比べることで、エタノール・お湯・光の役割を考察することができましたね。お湯につけることで細胞壁がこわれ、エタノールが葉にしみこみやすくなったり、エタノールにつけることで、葉の色素を脱色してヨウ素液の色の変化を見やすくしたり、実験で行うことの1つ1つに意味があることを意識すると、考える力がパワーアップして、より科学が楽しくなりますね
次回の実験は『水溶液の性質』です。お楽しみに!
栄光サイエンスラボ 自由が丘校
関連動画も是非ご覧ください。