実験レビュー
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ドクターコース(小学5~6年生)「浄水のしくみ」
今回の実験テーマは「浄水のしくみ」です。
生活に欠かせない水。 川や湖から吸い上げられた水は、どのようにしてみなさんのところまで届いているのでしょうか?
日本の水道から出る水はとてもきれいで、飲み水にしたり、料理に使うことができます。 もともとその水は川や湖から吸い上げたものですが、そのまま届いているわけではありません。 「浄水場」というところできれいにしてから届けられています。
今回は、浄水場でどのようにして水がきれいになっているのか、実験して確かめてみました。まずは、ろ過を行いました。
ろ過は小学校でも習う基本的な実験操作ですが、細かい注意点がいくつかあります。 例えば、ろ過をしたい液体はガラス棒をつたわらせて注ぐ、漏斗の先端をビーカーの壁につける、など簡単な事ですが受験問題にも取り上げられる重要なポイントです。 実験操作を確認しながら泥水をろ過すると・・・
「水が透明になってる!!」
ろ紙を通った水は透明に、泥はろ紙に残っていましたね。 (正しい操作でろ過を行うと、写真のように半円形に泥が残るのもポイントです) 浄水場でも異なる仕組みですが、重要な工程としてろ過が行われ、汚れが取り除かれています。次に凝集剤を使った実験を行いました。 泥水に凝集剤を入れ、しばらくかき混ぜます。
「泥がまとまって沈んだ!」
凝集剤は泥を巻き込み、沈んでいます。 上澄み液は無色透明になっていますね。 これをろ過すれば、とてもきれいな水になりそうです。浄水場では殺菌のために塩素が使われています。この塩素には、水道管内で水が腐るのを防ぐ働きもあるのですが、できれば飲むときは取り除きたいものです。 浄水器を使われているご家庭も多いと思いますが、浄水器の中には活性炭が使われています。 そこで水に活性炭を入れ、入れる前後で残留塩素の濃度を比較してみました。
◆左:活性炭を入れた後 右:活性炭を入れる前色が濃いほど塩素が多い、ということになるのですが、明らかに色が違うのがわかりますね! 「活性炭すごい!」と生徒のみなさんから高評価を得ました。
ここまでで、水をきれいにするためには色々な工夫がされていることに気付いてくれたと思います。 日本では当たり前のように水を飲むことができますが、実はそのような国は数少ないのです。 この実験を通して、水の大切さに気付き、興味を持ってくれると嬉しいです。 次回もお楽しみに!
栄光サイエンスラボ 高田馬場校