実験レビュー
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バチュラーコース(小学1~2年生)「しびれる電気コップ」
バチュラーコースの実験は「しびれる電気コップ」
冬場になるとやってくる「パチン」となる静電気の実験です。静電気とは、豆電球の実験などでおなじみの回路を流れる電流とはことなり、一定の場所に留まる(帯電する)電気のことです。
まずは静電気の力を確認するため、プラスティックの一種である塩ビパイプをティッシュ(紙)でこすり静電気を起こします。 しっかりこすってから、細くちぎったティッシュに近づけると、ふわっと浮き上がり、塩ビパイプに引き寄せられます。
ここまでは子どもたちも楽しみつつも「想定内」な雰囲気でしたが、「流れる水に近づけるとどうなると思う?」という質問からちょっと混乱。
「何もおきないでしょ」
「いや、水でも近づくでしょ」
「意外と光ったりするんじゃない?」など予想が分かれます。実際に、紙と塩ビパイプで静電気を起こしてから水道の水に近づけると、クイっと流れが曲がってパイプに引き寄せられました。 水のような液体でも静電気で引き寄せることができるというのは意外だったみたいです。
さらに、水でぬらしたティッシュでパイプをこすってみましたが、こちらは水を引き寄せられず。 乾燥している(乾いている)ときしか静電気が起きにくいことも学びました。
冬に静電気が起きやすいのは、空気が乾燥しているかだらだ、ということにも気づけたようです。
そして最後に「電気コップ」を作製します。
紙コップを切って型紙を作り、アルミホイルを切り取ってコップ型にしプラコップに巻きつけます。 同じものを2個作ってコップの間に「べろ」を挟み込んで「電気コップ」の完成。 そこに塩ビパイプをティッシュでこすってつくった静電気を何回かためます。
そして電気コップを片手で持ちあげて、もう一方の手の指を「べろ」に近づけると。。。 「パチッ」という衝撃を指先で感じることになります。
思ったより衝撃が強くてびっくりする子、意外と?平気そうにしている子など反応は様々でした。
今回作製した電気コップは、電気を通しやすいもの(アルミホイル)と通しにくいもの(プラスチック)を交互に重ねて作るコンデンサという電気をためる電子部品の構造と同じです。 今後の実験でも電流と電圧や抵抗の関係、電子部品と電子回路について実験しながら学んでいきますので、お楽しみに。
栄光サイエンスラボ 麻布十番校