実験レビュー
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中学受験コース(小学5~6年生)1月実験レビュー「だ液のはたらき」
今月のテーマは「だ液のはたらき」です。
口の中にあるだ液はいったどんな役割を持っているのでしょうか?
今回はだ液の特徴を学んでいきましょうお米を食べている時に、お米をかみ続けているとだんだんあまく感じます
これはだ液のはたらきによるものですよね
だ液はお米に含まれるでんぷんを麦芽糖というものに消化しています。では、なぜ口ででんぷんを消化しなければいけないのでしょうか?
実験をして考えてみましょうまず、でんぷんに水をいれてみましょう!
すると、でんぷんは水に溶けることが出来ない、ということがわかりました。ちなみにこのとき、でんぷん水を強い力でかきまぜると固くなり、弱い力でかきまぜると柔らかくなります。
これを「ダイラタンシー現象」と言います次に、でんぷん水をあたためると、どうなるでしょうか?
でんぷん水をあたためると、ドロッとのりのようになりました
このあたためた でんぷんと、あたためる前のでんぷんに「ヨウ素液」という液をたらしてみます。
(「ヨウ素液」はでんぷんと混ざると青紫色に変わります)すると・・・。
どちらも青紫色になりました つまり、あたためてもでんぷんは分解されない、ということです。
さらに、このあたためたでんぷんに「アミラーゼ」という「消化酵素」を入れてみると・・・
なんと、ドロドロだったでんぷん水がサラサラに
でんぷんが「消化酵素」によって分解されたからですね~最後に、でんぷんについて色々と条件を変えて実験を行ってみましょう
次のような条件で、でんぷんが分解されたかどうか調べてみます【水】室温の水 (でんぷんがない時のヨウ素液の色を確かめるためのもの)
【A】55℃のでんぷん水
【B】55℃のでんぷん水にアミラーゼを加えた液
【C】0℃のでんぷん水にアミラーゼを加えた液
【D】100℃のでんぷん水にアミラーゼを加えた液これらにヨウ素液を加えてみると・・・?
【B】だけ【水】の試験管と同じ黄色になり、でんぷんが分解されたことがわかりました
つまり、でんぷんは「アミラーゼ」によって分解される。
「アミラーゼ」には良くはたらく温度がある(この場合55℃)ということがわかりました実は私たちのだ液に含まれるのも「だ液アミラーゼ」というなかまです。
ただ、今回の「アミラーゼ」とは、良くはたらく温度が違います。
では、「だ液アミラーゼ」が良くはたらく温度はどのくらいなのでしょうか?
ヒントは、「だ液はヒトの身体の中ではたらくもの」ですぜひ、お子様と考えてみてくださいね
それでは次回もお楽しみに
栄光サイエンスラボ 麻布十番校 山口