実験レビュー
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ドクターコース(小学5~6年生)「濃度と溶解度」
今回の実験テーマは「濃度と溶解度」
水に溶けたものについて探る実験です。まずは、ホウ酸と食塩を水に入れ、加熱しながら溶かします。
◆左:加熱中 ◆右:100℃近くまで加熱したとき水を100℃近くまで加熱すると、ホウ酸も食塩も溶けきり、無色透明の水溶液になりました
実は、物質が水に溶ける量は細かく調べられていて、それは「溶解度」と呼ばれます。
一般的に、水の温度が高いほど物質の溶解度が高く(=たくさん溶ける)、
今回の実験でも、データ通りに両方とも完全に溶けきる事を観察できましたさて、今度はこのアツアツの溶液を、氷水で40℃になるまで冷やしてみました
そして、ビーカーを氷水から取り出してみると・・・
「あ!白い固体が沈殿している!」この白い個体の正体はなんだろう??
溶解度のデータを調べてみます・・・すると水温を40℃にするとホウ酸が急激に溶けにくくなる事がわかりました。
ということは・・・ホウ酸それを確かめるために、出てきた白い固体を乾燥させて顕微鏡で見てみると・・・
「すごい!六角形の結晶がある」
「綺麗・・・そっか!これがホウ酸だ!」温度変化による溶けやすさの違いを利用して、結晶を取り出す方法がわかりましたね
さらに、残った水溶液をろ過し、ろ液をアルコールランプで加熱しましたすると、再び白い固体の沈殿物が・・・
この沈殿物を取り出して、乾燥させ、顕微鏡で観察をしてみると・・・
「うわ!四角い模様が何重にも入った結晶がある」
「これって、食塩の結晶だよねこれも、きれいだな~」水を蒸発させたことで、水の量が減り、溶けきれなくなった食塩が出てきましたのですね
これで、ろ液の水を蒸発させることで、結晶を取り出す方法もわかりました今回の実験では、一度水に溶けた物質を再び「結晶」として取り出す方法を学びましたね
食塩の結晶は、家でも作ることができます。結晶を「育てる」楽しさを味わってみてはいかがでしょうか