実験レビュー
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ポストドクターコース(中学1~3年生)「ローレンツ力と電磁誘導」
棒磁石に、方位磁針を置くと・・・
「ローレンツ力と電磁誘導」
今月の実験は、磁力と電気がテーマです。
ただ、二つとも目には見えないため、なかなかイメージが難しく、苦手とする人が多い分野です。
保護者の皆様も中学・高校で「右ねじの法則」や「フレミングの左手の法則」などに、苦手意識を持った方も多いのではないのでしょうか?
そんなときこそ、実験の出番ですね
教科書の暗記より、実験で体感してしまうのが一番です磁石には「永久磁石」と「電磁石」があります。
永久磁石は棒磁石や、冷蔵庫に貼ってある丸い磁石など、常に磁力を持つものです。
それに対し、電磁石は電流を流したときだけ磁石になるもので、電流をコントロールすると「N極とS極を変える」「磁力の強弱を変える」事ができます。
授業では、この2種類の磁石を使って、磁力と電気の密接な関係にせまりました。まずは、電池と導線をつないだ、下図の回路を作ります。
電流は反時計回りに流れます(+極【赤線】⇒-極【黒線】)。
方位磁針を導線の下に置き、方位磁針が北に向くよう調整します。
そして電流を流してみると・・・
時計回りに動きましたね。
これは「右ねじの法則」から考えられます。
※右ねじの法則:周りに磁力が発生するの向きにねじを進めようとしたとき、ねじを回す向き(=時計回り)に磁界ができる。
確かに、電流が導線の上から下に流れたとき、N極は時計回りに回っていますね。しかし、方位磁針を導線の上に置くと・・・
今度はN極が反時計回りになりました。
似たような状況なのに、結果が反対になってしまいました。
授業では、発生した磁界を立体的に考え、導線と方位磁針の位置関係を注目するよう指導しました。
これは、参考書を見ても理解するのが難しい所で、体感的な理解が効果的です。
参考書や問題の暗記だけでは、対応が難しいのです。もう一つの実験は、電磁誘導です。
写真は検流計と言って、電流の向き・流れを感知する装置です。
この検流計にコイルを接続し、コイルの中に棒磁石を入れたり、出したりすると針が左右に動きます。
左:磁石をコイルに入れたとき、右:磁石をコイルから抜いたとき実は、普段私たちが使っている電気はほぼこの電磁誘導によって賄われています。
発電所では、巨大なコイルと磁石を火力や水力によって動かして、電気を作っているのです。ただ今、新しく仲間になる中学生のみなさんを募集しています。
中学校に入ってから、理科が難しい・・・実験は好きで興味があるのに、テストがどうも苦手だ・・・という生徒さん、ぜひ一度体験にいらしてください心からお待ちしています。楽しみにしていてくださいね