実験レビュー
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ポストドクターコース(中学1~3年生)「金属の性質」
今月の実験テーマは「金属の性質」です今回の実験の内容は、高校・大学入試に頻出の内容です
実験内容は、いたってシンプル。
① 磁石を近付ける。
② 塩酸(酸性)に入れて変化を観察する。
③ 水酸化ナトリウム水溶液(アルカリ性)に入れて変化を観察する。
④ 加熱する。
これらの処理をした後、金属板にどのような変化が現れるかを、観察します。今回、実験で使用したのは・・・
(左から)銅、鉄、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、鉛 の6種類です。【磁石を近付ける】
お金は磁石につかず、鉄は磁石につくことは、よく知られている事実ですが、他の金属ではどうでしょうか。
実は、磁石につく金属の方が少ないのです。
この中で、鉄以外に1つだけ磁石につく金属が含まれています・・・それは、「ニッケル」でした!【塩酸・水酸化ナトリウム水溶液に入れて変化を観察する】
試験管に塩酸・水酸化ナトリウム水溶液を入れ、それぞれ変化を観察します。
亜鉛の実験結果を見てみましょう。
◆(左)塩酸に入れた時 (右)水酸化ナトリウム水溶液に入れた時
全く様子が異なりました。しかも、金属によって、泡が激しく出たり、加熱すると泡が出たりと結果は様々です。
実はこれには「イオン化傾向」というものが深く関係しています。
これを学ぶと、なぜ種類によって、反応の仕方が違うのか、はっきりわかりますよ。【加熱する】
金属というと「熱に強い!」というイメージがあると思いますが、溶ける温度が低い金属もあります。
たとえば、鉛ではこんなことが起きました。
アルコールランプでしばらく加熱すると・・・
なんと!溶けてしまいました。
しかも、色がきれい。これが本来の鉛の色なんです。いかがでしたか?
金属のイメージが、ちょっと変わったのではないでしょうか。
実験では、身近なものに対するイメージが大きく変わる、そんな体験もできます。
次回は「化学変化と化学反応式」について学習します。
こちらも、とっても面白い実験ですよ。楽しみにしていてくださいね。